知床

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北海道の東部に位置する知床半島は、北半球における流氷の南限とされ、流氷下のアイスアルジー(氷に付着した藻類)や、流氷形成時の鉛直混合により作られる栄養塩の豊かな中層水がもたらす植物性のプランクトンの大増殖を基礎とした食物網を通して、多種多様な生物が生息・生育する地域となっています。

シロザケ(鮭)、カラフトマス、サクラマス、オショロコマ(カラフトイワナ)、アメマスが海と川を行き来し、これらを餌とするヒグマやシマフクロウ(翼開長180cmに達する日本最大のフクロウ。”シマ”は縞ではなく北海道という島に生息することに由来する)、オオワシ、オジロワシといった大型の哺乳類から猛禽類、海生哺乳類(海獣)、海鳥など様々な生き物が生息し

北方系と南方系の野生生物が混生するなど、海と陸の自然環境が密接に影響しあい、生物間の相互作用に支えられた豊かな生態系を形成しています。

また、火山活動によって形成された山々、山麓を覆う原生林、切り立った海岸断崖、湿原、湖、沼など様々な景観によって優れた自然美を有しています。

世界遺産登録

(ix)陸上・淡水域・沿岸・海洋の生態系や動植物群集の進化、発展において、重要な進行中の生態学的過程又は生物学的過程を代表する顕著な見本である。

(x)学術上又は保全上顕著な普遍的価値を有する絶滅のおそれのある種の生息地など、生物多様性の生息域内保全にとって最も重要な自然の生息地を包含する。

上記の基準を満たしているとして、2005年7月にユネスコ世界遺産へ登録されました。


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