紀伊山地の霊場と参詣道-1

紀伊山地の霊場と参詣道は、和歌山県・三重県・奈良県にまたがる3つの霊場(吉野・大峰、熊野三山、高野山)と参詣道(熊野参詣道、大峰参詣道、高野参詣道)に存在する神社、仏閣、自然を構成資産とする世界遺産です。
吉野山

吉野山とは奈良県中央部、吉野郡吉野町にある吉野川(紀の川)南岸から大峰山脈へと、南北に続く約8㎞に及ぶ尾根続く山稜の総称。または金峯山寺を中心とした社寺が点在する地域の広域名称です。
桜の名所として名高く、太閤・豊臣秀吉が5000人の一行を引き連れ花見を行ったことでも知られています。
吉野水分神社(よしのみくまりじんじゃ)
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吉野水分神社は、奈良県吉野郡吉野町子守地区(吉野山上千本)にある神社です。
別名・子守宮
金峯神社(きんぷじんじゃ)


金峰神社は、奈良県吉野郡吉野町にある神社です。
式内社(明神大社)であり、吉野山の地主神・金山彦神(かなやまひこのかみ)を祭っています。
境内には、源頼朝に追われた源義経が隠れたと言われる義経隠れ塔という檜皮葺きの簡素な塔が建っています。
追っ手に塔を囲まれた義経が、屋根をけ破って逃げたといわれ「蹴抜の塔(けのけのとう)」とも呼ばれています。
義経隠れ塔


金峯山寺(きんぷせんじ)



奈良県吉野郡吉野町吉野山にある、金峯山修験本宗(修験道)の総本山の寺院です。
山号は国軸山。開基(創立者)は役小角(えんのおづぬ。飛鳥時代の呪術者、行者。前鬼・後鬼という鬼の夫婦を従えていたと言われており、多くの修験道の霊場の開祖とされています。)
役小角の従者の前鬼と後鬼は修験道の霊峰である大峰山麓に住み、5人の子をこの地でつくったとされてtいます。
5人の子の名はそれぞれ、真義、義継、義上、義達、義元といい、彼らは下北山村前鬼に修行者のための宿坊を開きそれぞれ、行者坊、森本坊、中之坊、小仲坊、不動坊を屋号としました。
またそれぞれ、五鬼継(ごきつぐ)、五鬼熊(ごきくま)、五鬼上(ごきじょう)、五鬼助(ごきじょ)、五鬼童(ごきどう)の5家の祖となり。5家は互いに婚姻関係を持ちながら宿坊を続けました。
現在も小仲坊の五鬼助家のみは宿坊を開いています。
役小角


吉水神社(よしみずじんじゃ)



奈良県吉野郡吉野町にある神社です。
金峰山寺の僧房(僧が生活する居住空間・建物)・吉水院(きっすいいん)として役小角によって建立されたと伝えられています。
源頼朝に追われた源義経、武蔵坊弁慶、静御前などが5日間、吉水院に身を潜めていました。
南北朝時代には後醍醐天皇が吉野に潜幸され、吉水院に行宮を設けられ一時居所とされました。
文禄3年(1594年)には豊臣秀吉が吉野の花見を行った際、吉水院を本陣とし、5日間滞在しました。今も残る名勝の庭園は、その際に秀吉自ら造ったものです。
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