15:メルカ・クントゥレとバルヒト: エチオピア高原の考古学的・古生物学的遺跡群


メルカ・クントゥレは、エチオピアのアワシュ渓谷上流にある旧石器時代の遺跡です。
メルカ・クントゥレの一帯は谷で構成されており、数百万年という年月の間、浸食に耐え抜きました。
この谷は、400~500万年前から人類の居住地になっていました。
アワシュ川は大きな火山活動の度に、その流路を再構築し、その都度新しく地面を浸食しました。
ですが、その何度も流路を再構築した支流が火山物質を運び、メルカ・クントゥレを埋め、現在まで考古学的遺跡を保存しました。
研究の歴史




メルカ・クントゥレの遺跡からは30以上の居住地跡が発見されています。
メルカ・クントゥレで見つかったオルドワン石器や、動物の化石
更にはホモ・コンプレックス・エレクトス、ホモサピエンスの骨も見つかっています。
これらによって、オルドワン石器時代(約260万年〜約180年前)から後期旧石器時代(約3万年〜約1万年前)までの
170万年以上に及ぶ人類の進化を辿る博物館のような場所であることが分かりました。
世界遺産登録
(iii)現存するか消滅しているかにかかわらず、ある文化的伝統又は文明の存在を伝承する物証として無二の存在(少なくとも希有な存在)である。
(iv)歴史上の重要な段階を物語る建築物、その集合体、科学技術の集合体、あるいは景観を代表する顕著な見本である。
(v)あるひとつの文化(または複数の文化)を特徴づけるような伝統的居住形態若しくは陸上・海上の土地利用形態を代表する顕著な見本である。又は、人類と環境とのふれあいを代表する顕著な見本である(特に不可逆的な変化によりその存続が危ぶまれているもの)
上記の基準を満たし
2024年にユネスコ世界遺産へ登録されました。
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