14:アル=ファウ考古地域の文化的景観


アル・ファウ。サウジアラビアの首都リヤドから、南西約700kmに位置するこの遺跡は、キンダ王国(紀元450年頃~紀元550年頃)の首都でした。
アル・ファウ遺跡からは、住居・市場・道路・墓地・寺院・井戸 等、様々な遺跡が見つかっています。
ここには紀元前1世紀の古代南アラビア文字で書かれた、南アラビア最古の碑文のひとつが残されています。
アル・ファウの遺跡群




アル・ファウの歴史
アル・ファウについては、まだほとんど明らかになってはいません。考古学的発掘によれば、この都市の始まりは紀元前4世紀まで遡ります。
碑文によると、元々はカリヤト・ズー・カールと呼ばれていました。カールはキンダ族とマディジ族が崇拝する主神です。
繁栄期の住民たちはカリヤト・アル・ハムラー(赤い都市)やダット・アル・ジュナン(庭園都市)と呼んでいました。
都市の繁栄は紀元前4世紀~紀元後4世紀に及び、その長い期間に都市は近隣勢力からの様々な攻撃に耐えたと、紀元後2世紀後半のサバ人は記録に示しています。
発掘調査により、この都市は小さなキャラバン中継都市から、アラビア中央部ナジュドにおける、商業・宗教などの中心地へと発展したことが明らかになりました。
現在の状況と発見物
紀元前1世紀頃のガラス容器

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黄道十二宮を描いた壁画の一部

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「青銅の男性の頭部」と「おそらく宴会を描いたと思われる男性の頭部と古代南アラビアの碑文が描かれた壁画の一部」



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世界遺産登録
(ii)建築、科学技術、記念碑、都市計画、景観設計の発展に重要な影響を与えた、ある期間にわたる価値観の交流又はある文化圏内での価値観の交流を示すものである。
(v)あるひとつの文化(または複数の文化)を特徴づけるような伝統的居住形態若しくは陸上・海上の土地利用形態を代表する顕著な見本である。又は、人類と環境とのふれあいを代表する顕著な見本である(特に不可逆的な変化によりその存続が危ぶまれているもの)
という上記の基準を満たし
2024年にユネスコ世界遺産へと登録されました。
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