6:ドイツ:シュヴェリーンの邸宅群

ドイツ連邦共和国、メクレンブルク=フォアポンメルン州の湖に囲まれた州都シュヴェリーン
その湖、シュベリーン湖に浮かぶ島の上に立てられたシュヴェリーン城、ならびに邸宅(宮殿)群が今回紹介する世界遺産
シュヴェリーンの邸宅群です。
別名「北のノイシュヴァンシュタイン城」、「おとぎ話の城」とも呼ばれています。
シュヴェリーン城

10世紀には、すでにこの地に砦があったと言われています。
シュヴェリーン湖に浮かぶ島にスラブ人の部族の砦が造られていました。
12世紀になると、ゲルマン人の標的となったことから、スラブ部族は砦を破壊し、この地を立ち去りました。
そしてゲルマン人の手により砦が再建されました。
14世紀になると、メクレンブルク=シュヴェリーン公国となり
当時、ゴシック建築が流行していたこともあり、要塞と住居の建築に変革をもたらしました。
16世紀になると、要塞は宮殿へと姿を変え
要塞の防衛機能は装飾へと置き換えられ、居住の快適さが優先されるようになりました。
17世紀には、ドイツルネッサンス建築にによる改築計画が立ち上がるも戦争で中断されました。
その後も改築や中断を繰り返しながら現在の姿に至ります。
夜のシュヴェリーン城

メクレンブルク家の父祖オボトリート族長ニクロトの像

伝承
宮殿に住む幽霊ペーターメンヒェン(小人のペーター)が、城のホールを歩き回っていた。
という言い伝えが残っています。
この目に見えない小さな生き物は、数フィートの背丈であると言われていて17世紀ごろの服の姿で描かれています。
気立てのよい守護霊として、泥棒を追い払ったりしますが、夜に騒音を鳴らしたり、いたずらもすると言われています。
ペーターメンヒェン像(作:Heinrich Petters)

世界遺産登録
(iv)歴史上の重要な段階を物語る建築物、その集合体、科学技術の集合体、あるいは景観を代表する顕著な見本である。
上記の基準を満たし
2024年にユネスコ世界遺産へ登録されました。
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